2001/4/29〜5/6 GW長期温泉ツーリング
四国編 5月4〜6日

 二時間ほどで、愛媛県の三崎港に到着した。しかし、湯布院でのんびりし過ぎたため、フェリーの時間が昼頃の便になってしまった。おかげでもう三時になってしまっていた。
 とりあえず、松山をめざす。道後温泉に入るためだ。海岸線沿いの国道を順調に辿っていくと、ほどなく松江についた。そこでさっそくキャンプ出来そうなところを探す。ところがあまり適当なところが無く、どんどん山の方に入って行ってしまった。

 結局、道後温泉は翌朝の一番風呂をめざすことにして、とりあえず今日の目標をとべ温泉に決め、その周辺でキャンプできそうなところを探す。すると、そのとべ温泉の真下にある、森林公園がなかなか良い感じだ。そこでちょっと物色していると、「10時以降はゲートがしまります」との看板が。泣く泣くそこを諦める。
 とりあえず、風呂に入ることにして、とべ温泉に向かう。ここもまたいわゆるヘルスセンター風の建物で、印象としては並みだ。しかし、疲れた体に温泉はやはり気持ちいい。
 
 風呂から出て、バイクの所に行くと、いかにもキャンプしますという風体のライダーが二人。話し掛けてみると、私と同じくキャンプ地を探して、この森林公園を見つけたという。しかし彼等はまだここの公園が、10時にゲートがしまるということを知らないらしく、それを説明するとかなり落胆していた。
 彼等が風呂にいっているあいだに、辺りを物色することにする。すると、その温泉の駐車場の脇の道が、実は先の森林公園までのびており、最終的に車止めによって袋小路になっているものの、水のくみ出しには都合の良いロケーションだった。周囲には民家があるもの、ちょっと奥に入るとポケットのようにくぼんだ所があり、そこであれば全く周囲からは見えなくなってしまうのだ。
 さっそくテントをたてた私は、さっきの二人が出てくる頃には食事もすませ、彼等をそこに案内して、3人仲良くビバークすることになったのだ。

 5日、場所が場所ということと、道後温泉の一番風呂に入りたい、ということで、五時にはもうパッキングを終え、出発する。
 松山といえばかなり大きな都市だが、さすがにその時間には交通量は無いに等しい。迷うことなく道後温泉本館にまで辿り着いた。この本館は、朝6時から開業するのだが、五時半の時点で既に行列が出来ていた。

 6時の開業と同時に人が流れ込む。 建物の風情を楽しむ間もなく、脱衣室に辿り着き、湯舟へと向かう。さすが道後温泉、なんとなく風格が違う、といいたいところだが、あまりに人が多すぎる。私は何とか湯舟に入れたが、すぐにいっぱいになり、ひざを抱え込むようにしなければならなくなった。そうこうしている内に洗い場の方もいっぱいになって、座り込む輩も出てくる始末。早々に出ることにした。
 バイクに戻って、時計を見ると、まだ6時15分。私は元来「からすの行水」なのだが、これだけ早いのはめったにない。今度くる時はぜひ昼間に入ることにしよう。

 松山を後にして、一路剣山へ。しかしここで2つ心配ごとが。1つは、四国の国道は「酷道」といわれるぐらい悪路が多い。いつもの感覚でいるとえらく時間がかかったりするのだ。2つめはスーパー林道だ。へんな時間に林道に入ると、私のペースだと林道内で日が暮れる可能性が高いのだ。とにかく、その辺りの見きわめが大事なのだ。
 とにかく、国道をひた走り、国道439、通称「よさく」に絡むところはむしろ県道をつかって、なんとか時間を稼ぐ。結果 、意外と良いペースで走ることが出来、11時前にはスーパー林道の西の入り口附近にある、別 府峡温泉に着くことが出来た。
 この別府峡温泉、後に出てくる月が谷温泉と並んで、スーパー林道の付属施設のように紹介されることの多い温泉だ。建物は新しいが、まわりの自然と喧嘩することの無い たちの低い建物で、なかなか良い感じ。私はたまたま先に入ったが、林道を抜けた後にここで一服すれば、さぞ気持ち良いだろう。

 さあ、いよいよスーパー林道だ。ここももう三回めなので、特に問題が無い道なのは承知なのだが、やっぱりドキドキする。なにせ60kmちかいダートなのだ。途中いくつかエスケープルートがあるし、営業中の店もある。なによりGWのまっただ中で、それこそ嫌という程バイクの連中もいる。しかし、やはり不安になってしまうのはテクニックの無さによるものなのだ。
 案の定、バイクの連中とはひっきりなしにであった。しかし、それ以上にびっくりしたのが、車の多さだ。これだけ林道内で車に会うのは初めてだ。特にコーナーの向こうからあらわれる大型4駆には、毎回びびってしまう。

 しばらく走る内に、だんだん雲が立ちこめてくることに気付いた。まあ高いところを走っているんだからと気にせずすすむと、霧になってきた。そして20m先がみえないほどの濃霧になってしまった。この時点で、いよいよコーナーの向こうが見えなくなり、対向車のフォグランプに怯えながら、ただでさえ遅いペースをさらに遅くして、先に進んだ。
 高度を下げれば消えるかと思った霧も、じつは雨雲だったのに気付いたのは、林道も終わりがけの頃だった。最終キャンプ地である月が谷温泉に着く頃には、本降りになっていた。

 月が谷温泉は、川の向こう岸にある温泉で、こちらの岸にあるキャンプ地とあわせて、スーパー林道探訪の基地として、よく紹介される温泉だ。さっそく受付に降りて行くと、この雨の中けっこうファミリーキャンパーがいる。今夜はなかなか寝れないなと思いつつ、受付をすませる。と、その受付の男の子が、私がバイクだと知ると、キャンプ場に這ってあるテントに下にテントを張るように勧めてくれ、そのうえ大型の「すのこ」も使って良いという。おかげで、雨にもかかわらず、テントを濡らすことなく寝ることができた。ありがとう。

 テントを張り終え、今回のツーリング最後の温泉である、月が谷温泉に行く。と、真ん前に見えているのに、なんと渡る橋が近くに無いのだ。結局、バイクに乗って1km程回り込んで温泉に行くことになった。
 温泉自体は例のヘルスセンター風だが、前を流れる川の展望が良好で、露天では無いものの解放感はある。これで天気が良ければ何もいうことは無いのだが、それは贅沢だろうか?

 テントに帰ると、案の定子供達が走り歩いていた。しかし、林道走行の疲れか、テントのジッパーを閉めてしばらくすると、強烈な睡魔に襲われ、いつのまにやら眠ってしまっていた。



 翌朝、といっても相変わらず五時前にはもう出発だ。というのも、できれば6時台のフェリーに乗りたかったからだ。しかし、まだ雨は依然として降り続いており、再びカッパを着込んで走り出すことになった。

 徳島市に着く頃には夜も明け、雨も上がってしまった。フェリー乗り場ににつくと、すでにひとりライダーが待機していた。
 船に乗り込み、さっそく船内の売店で幕の内を購入。食べ終わるとさっそく寝入ってしまった。これがあるから私はフェリーが大好きなのだ。
 和歌山に到着し、一路自宅へ、といきたかったのだが、SSCに行くことに。実はこの旅で何点かの不具合が発生していたためと、油脂類の交換をする時期に差し掛かっていたためだ。名阪をひた走り、鈴鹿に向かった。そして旅は終わりを告げた。

 今回のツーリングは、総走行距離約2400km、入った温泉19湯、使った金額約4万円、といった感じだ。しかし、それ以上に(天気の悪さに関わらず)気持ちの良い旅だった。

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